体験談

    現場で働く薬剤師さんインタビュー#4「愛心メモリアル病院」

    現場で働く薬剤師さんインタビュー第4弾
    社会医療法人社団愛心メモリアル病院で病院薬剤師として勤務する山崎さん(男性)にインタビューしました。

    白衣
    白衣
    白衣:当サイトの運営者
    山崎さん: 愛心メモリアル病院勤務。病院で働く薬剤師さん

    0. 勤務年数は? 年収は??

    白衣
    早速ですが、山崎さんの現在の勤務年数などについて教えていただけますか?

    山崎
    勤務先は愛心メモリアル病院で病院薬剤師として勤務しています。
    勤務年数は現在3年目で28歳になります。

    年収は400-500万円です。病院というと非常に安い賃金で働くイメージがあるかもしれませんが、ウチは常識の範囲内ですね。

    白衣
    よくわかりました。ありがとうございます(笑)。

    1. 仕事内容について

    白衣
    出社してから帰るまでの1日の流れはどのようなものですか?

    山崎
    8時50分に出社です。まずは当直者からの送りを聞きます。次に前日にあったトピックスを重要性の高いものに限り報告します。その後、各自病棟患者のカルテや看護記録などを参考に情報収集を行います。

    また採血の予定が入っている患者は異常値が無いか確認します。TDMの対象となる薬剤を服用している患者の採血結果が出ていた場合は血中濃度を確認し、適正量でなければ回診時に、医師への上申を行います。午前中の空いた時間には入院患者の持参薬の確認も行います。

    10時から回診に同行します。医師からの薬剤相談に対応します。指示変更があった場合は相互作用がないか確認します。回診が終了したら回診時に指示のあった処方の調剤を行います。

    14時からは調剤した薬剤を病棟のカセッターにセットします。その後アシスタントが用意した注射薬の監査、病棟への払い出しなどを行い、18時までは追加の指示変更の対応を行います。

    白衣
    業務内容についてもう少し掘り下げて教えていただけますか?

    山崎
    医師からの薬剤相談応需が主な仕事内容です。

    当院は循環器外科のため外科医の医師の割合が多いです。内科医とは違い薬の知識には偏りがあるため薬剤師が薬剤についてはフォローを行います。培養結果からの抗生剤の選択なども医師の指示のもと決定に貢献する場合が多いです。

    また看護師による薬剤の誤投与を防ぐための取り組みにも貢献しています。病棟かセッターのセットも、できるだけ看護師が投与ミスをしないような工夫を日々心がけています。

    白衣
    表に出てこないだけで、誤投与の医療ミスはかなり多いと聞きます。貴院が誤投与によって生じる問題の大きさに真摯に取り組んでいる様子が伺えますね。

    続いて、仕事のやりがいについてお聞きしたいのですが、いかがでしょうか?

    山崎
    薬剤の選択に大きく貢献できることです。外科医の割合が多いことが幸いし、薬剤の決定に関わる機会が多いです。培養結果から抗生剤の選択をする際も、回診時に医師から相談を持ちかけていただけることが多く、実際に治療に貢献できているという実感を持てます。

    また回診に同行できることも治療に参加する上で大きなポイントであり、採血結果の確認やレントゲン写真、心電図変化なども一緒に確認できるため利尿剤や抗不整脈薬の選択にも大きく関与できます。実際に自分が選択に関わった薬剤で患者の病態が改善するのを見ると喜びにつながり、勉強にもなります。

    白衣
    やはり、そのあたりの感覚は薬局やドラッグストアでは得られない、病院ならではの感覚ですよね。

    では、仕事を行う上で困る点はありますか?

    山崎
    緊急時の対応ですね。

    心室頻拍など、緊急で薬剤による対応が必要になるなどの場面では、自分の知識不足に悩まされることがあります。緊急事態を乗り越えるごとに知識が増し、困ることは減りますが、それでも対応に困ることはまだまだあります

    2. 志望動機、御社の特徴・課題は?

    白衣
    なぜ御社を選ばれたのですか?
    また、なぜ今の職種を選ばれたのですか?

    山崎
    循環器の病院で勉強をしたかったためです。循環器の病態はすべての基本ですし、若いうちに専門性を磨いておきたいという気持ちが強かったです。今の職場はメインが循環器外科のため自分にあった職場であると感じました。

    また見学に行った病院の中で一番、職員同士の仲が良かったように見えた点も大きいですね。実際に仕事をしてみても職員同士の仲はよく、多部署とのやり取りもうまく行くことが多いです。

    ただし医師の中には他の職種を下に見るような人がいらっしゃるのが残念です。他の職種の方とのコミュニケーションにおいて、医師とのコミュニケーションが一番気を使います。

    白衣
    若いうちに専門性を磨いておきたい、という考えはとても賛同します。

    山崎さんが考える他院にない特長などはありますか?

    山崎
    部署間同士の仲の良さが特徴かと思います。職員の数が少ないためでもありますが、多部署でも知らない顔はほとんどありません。医療において、コミュニケーションは非常に重要ですので、誰とでも話せる環境というのは、とても大事です。

    他院では薬剤師と看護師との関係が悪い、といった話も聞きますが、ウチではそのようなことは一切ありません。看護師と薬剤の調製を行うこともありますし、検査技師から結果について細かく教えてもらうこともあります。

    白衣
    見過ごしがちですが、職員同士の仲の良さってとても大事ですよね。転職・退職理由の8割近くが人間関係と言われていますから。

    次の質問です。貴院が力を入れていることと課題について教えて下さい。

    山崎
    詳細は述べられないのですが、ある手術の症例件数を上げ、認知度を上昇させることです。

    これまで主軸としていた術が主流ではなくなってきた点に加えて、診療報酬点数が下降気味ですので、よりよい医療を提供し、また病院の経営にも貢献するためにも、そのある手術の症例件数を上げることが重要視されています。

    3. 職場の雰囲気は?

    白衣
    山崎さんが御社で働く理由は何ですか?

    山崎
    さきほども述べたように、循環器疾患について深く学ぶためです。医師や看護師だけでなく様々なスタッフとの距離が近い職場なため、病態について深く学ぶことができます。

    また、他の病院より臨床の現場には近いという実感があります。より身近で患者の症例を見ることでより臨床的な薬剤の知識を身につけて行きたいと考えています。

    今後は調剤薬局で働く可能性もありますが、それまでに十分な知識をつけ、自分を誇れるような薬剤師になりたいと思い、今の職場で仕事をしています。

    白衣
    ありがとうございます。それでは、次の質問に移らせていただきます。
    貴院はどのような社風ですか? またどのようなタイプの人が多いですか?

    山崎
    部署間の仲が良い職場です。性格は様々ですがそれぞれの部署を尊重する人が多いです。どこの部署が偉いという考えの人は少なく、コミュニケーションは取りやすいと感じます。

    ただ一部の医師はやはり医師が一番偉いという考えの方はいらっしゃいます。医療という現場では大きく間違っているとは思いませんが、もう少し他のスタッフとの距離を近くして欲しいと感じることはあります。

    とはいえ、それは一部の医師ですので、多くの医師は他のスタッフを尊重してくれるため、概ね仕事はやりやすいと感じます。

    4. 薬局業界の課題・将来性は?

    白衣
    薬局業界の課題や将来性についてどのように思われていますか?

    山崎
    民間の急性期病院という業種には限界を感じます

    急性期とは行っても慢性期、リハビリ目的の患者様が多く入院されているという実情があります。急性期という名目上、介護士ばかりで病棟を管理するのは難しく、どうしても一定数以上の看護師を常駐する必要があります。そうなってくるとコストはかさみ、純利益のアップはなかなか困難です。

    民間の病院が患者様を選ぶということは難しいです。贔屓にしている患者様は、軽傷でも希望されたら入院させて上げることが多いです。今後、急性期医療は経済面でも難しくなります

    白衣
    公的と民間、急性と慢性の違いが如実に現れる側面なのですね。ヒポクラテスの誓いがあるとはいえ、現実問題として病院も赤字ならば潰れてしまうため、良い医療を提供するためにも、利益は確保しなくてはなりませんよね。

    5. 福利厚生は? 産休・育休は??

    白衣
    最後の質問です。
    山崎さんは御社の福利厚生制度に満足していますか?
    また産休・育休は取れる環境ですか?

    山崎
    産休、育休は取れます。しかし福利厚生にはあまり満足とは言えません。住宅手当、家族手当なども多いとは言えません。ただし医療費に関しては融通が効きます

    食堂があるわけでもなく、食事に関してはコンビニで買っていくことが多かったりします。施設利用なども割引はありません。福利厚生には力を入れていないように感じます。

    正直なところ、有給は使いにくい職場と言えます。

    白衣
    会社と比べて、病院はどうしても閉鎖的な空間ですので、福利厚生などの待遇は良くないことがおおいですよね。それでも、医療者としての使命に燃え、働かれており素晴らしいと思います。

    白衣
    白衣
    山崎さん、本日はお忙しい中ありがとうございました。以上で、「現場で働く薬剤師さんインタビュー」の第4弾を終えたいと思います。今後もよろしくお願いします!

    #4 愛心メモリアル病院のまとめ
    • 28歳、勤務年数3年、年収400-500万円
    • 医師からの薬剤相談応需が主な仕事内容
    • 緊急事態を乗り越えるごとに知識が増して鍛えられる
    • 循環器の専門知識が養える
    • 産休と育休は取得可能だが、住宅手当や家族手当などは少ない

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