製薬企業への就活

    製薬就活シリーズー研究職ー  研究概要書を攻略せよ

    こんにちは、白衣です。

    本稿では、理系就活必須項目「研究概要書」の書き方について解説していきます。

    (本シリーズは理系研究職希望の就活生を応援するシリーズです。まずはこちらからご覧ください「製薬就活シリーズー研究職ー 私大薬学修士でも採用」)

     

    世の中にある就活サイトって、基本的に総合職などにフォーカス当てているのか、理系就活生必須の「研究概要書」の書き方ってあまり良いものが無いですよね。

    日本人大学生は文系の方が圧倒的に多いという市場の観点や、

    「○クルート」とか「○イナビ」とかの社員さんは、就活生時代に恐らく「研究職」を応募していないというサービス提供者の観点、

    などの理由より、履歴書の書き方と比較して、指南書が出回っていないと思われます。

     

    しかし、研究職応募の人にとっては「研究概要書」とは、自身の成果物・努力の軌跡を採用者に示す最大にして最重要書類です。

    ここを疎かにして潤滑油」アピールしている、実績なしのヌルヌル口先就活生に負けるのだけは避けなければなりません。

    ですので、研究職希望の皆さんには、ぜひとも素晴らしい研究概要書を作成し、自分・会社・日本にとって有益な未来を築いてほしく、本稿を書いてみます。

     

    1.コンパクトにしてインパクトに社会的意義を伝える!

    基本にして最重要項目です。

    日々の研究内容を十分に理解していないと書けない項目です。

    修士・博士前期課程の学生さんにありがちですが、日々の研究に頑張っていれば頑張っているほど近視眼的になりがちで、研究の全体像を俯瞰できなくなります

     

    よくあるのが

    就活生「○○○という酵素が活性化する機序について調べています。現在までにXXXというタンパクが重要であると考えています。」

    面接官「なるほど。それで何故その酵素の活性化機序について調べているのでしょうか? それが分かるとどのような意味があるのでしょうか」

    就活生「えっと、、、、、。△△△という病気が生じる際に、その酵素が関わっているからです」

    面接官「なるほど。その病気というのはどれくらいの患者数がいて、治療薬は無いのでしょうか? あるとしたら、その酵素活性とは異なる機序なのでしょうか? その酵素を調節することで得られるメリットは何なのでしょうか?」

    就活生「あ、、、、」

    みたいなやつです。

     

    今現在、手を動かしていることについての理解は良いのですが、研究全体を見えていないため、研究の価値についての理解が曖昧な就活生はかなり多いです。

    どのような理想の未来を現実するために、その研究は立ち上げられているのか”を今一度見直してください。

    理想の未来像がイマイチ理解できていない場合は、指導教員やラボのボスが獲得した科研費・助成金の資料を見てみましょう。

    資料そのものは入手できなくてもググれば研究結果報告書等が公開されていたりしますので、参考にしましょう。

    そして、概要書の冒頭に簡潔にインパクトある文面で記載し、採用担当者の興味を引きましょう。

    2.小学生に伝えるように ~わかりやすく専門用語は厳禁~

    研究職志望とはいえ、あなたの書類を見る人は研究者だけではありません。

    また、いくら研究者でも分野が異なれば知識の程度はあまり高くない可能性もあります。

    特に書類選考を行う人事部は、もとMRやホワイトカラー関連職上がりが多かったりしますので、専門用語のオンパレードは厳禁です。

    もちろん元研究者の人事部の人もいますが、書類突破の確率を少しでも上げるためにも、誰にでも分かるように書きましょう。

     

    「専門用語を使用する文章=ハイレベルな文章」 では決してありません。

    専門用語を使用しないうえ、高度な内容を誰にでも分かるように伝える文章=ハイレベルな文章」です。

    ここは絶対に勘違いしないでください。

    言うは易く行うは難しですが、平易な言葉で高度な研究内容を解説してください。

    3.図表を入れる~興味をソソれ~

    面接官は山のような研究概要書を読みます。

    従って、目に留まる”何か”が必要です。

    つまりを挿入しましょう。

    画像データ等、vivid なものが理想ですが、無ければグラフでも大丈夫です。

    研究概要書の中身を一発で示せる代表的&インパクトのあるデータを示しましょう。

     

    なお、研究概要書への図表の挿入には一定のルールがあります。

    わからない方は、やはりGoogleで調べてみてください

    日本語で書かれた科研費の資料や助成金の資料が表示されるで、それらを参考にしましょう。

    いくら素晴らしいデータを掲載しても、ルールに沿っていない資料では”概要書を書いたことのない程度の研究活動しかしてこなかったんだな”と判断されてしまいます。

    王道に沿った概要書を作成し、研究書類の作成は手慣れている印象を採用官に与えましょう。

    コレは賛否両論なのですが、これまでに発表しているように論文や学会経験があれば本文の後に記載することをオススメします。

    ただ、やりすぎると鬱陶しいですし、「生意気」と思われるリスクもあるので難しいところです。

    しかし、何も書かないと実績が何も無い人のように見えてしまいますので、実績があるならば表現した方が吉です。

    実績の順番としては、

    論文(査読あり)→国際学会での発表→論文(査読無し)及び国内学会での発表

    というところでしょうか。

    もちろん論文のレベルや学会のレベル、一般発表なのかシンポジウムなのか、というところで、上の順番は変動します。

    あくまで、参考指標の1つとして捉えてください。

     

    難しいのは”書きすぎるとシツコイ”という点です。

    さすがに概要書の1/3とか業績だと読む方もうんざりしてしまいます。

    本文よりも小さいフォントでA4の1/4 ~ 1/5程度に収めましょう

    それでは収まりきらないという場合には発表論文の代表的なものを1本か2本記し、下に「他:X報」というようにしましょう。

    学会発表も同様に主要な学会での発表を1つか2つ書いて、その後に「他:何回発表」と記載しましょう。

     

    難しいのは特許案件に関わっている時です

    特許に関与している場合は、論文との発表や学会での発表ができないケースがあります

    しかし、何も書かないのでは研究をサボっていたように見られてしまいます。

    ですので、本文中に特許出願案件に関与するプロトコールの箇所に(特許出願予定)とか(特許出願中)等と記載しておきましょう。

    そのように書いておけば、採用官も「研究室の都合で発表できないデータがあるんだな」と理解します。

     

    「何も書かない」というのは「全くアピールしないこと」であり、つまり「私は何もやっていない」と同義です

    一方で、書きすぎてしまいますと、プロの研究者の方からすれば「この程度の業績で何いちいち全部書いてんだよ。生意気な」と感じられてしまうかもしれません。

    日本人得意の忖度ではないですが、大人の書類のコミュニケーションと割り切り、いい塩梅に仕上げましょう。

    5. おまけ

    言わずもがなですが、誤字脱字は厳禁です

    “Science is writing business”という言葉がありますが、研究者というものは研究して得た情報を正しく世の中に公表するのが仕事です。

    不適切な表現で誤りを世の中に広めてしまうのは、研究者として失格です。

     

    因果関係なのか、前後関係なのか、

    マクロ的視点とミクロ的視点で研究内容を理解しているか

    分かりにくい表現や文法ではなく、誰にも誤解されない正しい分かりやすい表現を使っているか、などなど

    十分に気をつけて、研究概要書を書きましょう

     

    可能であれば、仲の良い先生や研究関連の仕事をしている方に1度見ていただきましょう。

    プロの研究者がみて、イマイチだなと感じたら、採用官も間違いなく同様の感想を抱くはずです。

    また、自分は当たり前だと思っている背景が、専門外の方からすると全然当たり前でないことも少なくありません。

    本番に向けての予行練習、フィルター機能としてプロの研究者の力を借りましょう。

     

    研究概要書の注意点は以上の通りです。

    他にもいろいろとあるのですが、代表的な点は上記かと思います。

    文章力そのものについては、普段から書く力を鍛えておくのが一番ですかね。

    今後、研究職として採用されたら報告書の作成はついて回りますので、これくらいの文章で悲鳴を上げているようでは、そもそも進路を考え直したほうが良いかもしれません。

    たやすくクリアしましょう!

    それでは、このへんで。



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