書評・映画評

    書評「実践 行動経済学 」

    こんにちは、白衣です。
    今日は行動経済学についての書籍について紹介します。

    人間の不合理性は理屈では説明できないものの、ある一定の法則があります。
    その法則を経済と結びつけて演繹化させたものが行動経済学です。
    経済に興味をもつ研究者として、この行動経済学の分野は非常に興味があります。

    本日紹介する書籍はこちら
    「実践 行動経済学 健康、富、幸福への聡明な選択」(リチャード・セイラー/キャス・サンスティーン)

     

    楽観主義と自信過剰

    人は、非現実的なまでに楽観的な見方をし、自信過剰になりがちです。

    例えば、多くの人は結婚したカップルの約5割が離婚するという統計を知っているものの、自分たちが離婚する可能性はゼロに等しいと信じています。

    また、喫煙者の大半は、自分が肺ガンと診断される可能性は、多くの非喫煙者より低いと考えます。

    日本で例えるならば、近い将来大地震が関東をおそうと予想されているが、その自身ははるか未来に来る、あるいは大地震がきても自分は生き残ると考えている、といったものでしょうか。

    非現実的な楽観主義者はあちこちに見受けられ、そうした人々は、自分が危機に陥ることはないとタカをくくり、賢明な予防策をとっていません。

    「自分だけは大丈夫」

    このような楽観的バイアスが人間には備わっていることを注意したいところです。

     

    ものを失う“痛み”は得る“喜び”の2 倍

    「あるものを失う時の惨めさは、それと同じものを得る時の幸福感の2.5 倍に達する」

    以前の書評でも述べましたが、この概念は特性に重要です。

    この「損失回避性」について留意していないと危険を過度に恐れ、冷静な判断が出来ず無難な選択しか選べなくなります。

    白衣が考えるに、失敗が許されない文化で育った日本人は損失回避の性質が特に顕著であると感じます。

    損益について定量的に考え、冷静な判断ができるよう、心がけたいですね。

     

    現状維持バイアス

    人は、全般的に現在の状況に固執する傾向を示します。

    この現象は「現状維持バイアス」と呼ばれるもので、例えば大学生は講義の1回目に座った席に2回目以降も座り続けます。

    我々の日常で考えると、携帯電話の機種・キャリアが挙げられる感じます。

    初めに契約したキャリアがAUならば、その後よっぽどAUの対応に不満を覚えたりしなければ、キャリア乗り換えで多少のメリットがあっても変更しません。

     

    また最初にiPhoneを使ったユーザーはその後もiPhoneを使い続けます。

    最近はアンドロイドの方が、かなりコストパフォーマンスが良いのにも関わらずです。

    良いサービスが出来たとしても既存のサービスの延長線だと、顧客が既存のものを使い続けるのも「現状維持バイアス」の特徴です。

    マーケティング側は顧客の現状維持バイアスを乗り越えるような施策を考えること消費者は良いサービスを安価で享受するためにも現状維持バイアスを乗り越えることが重要です。

     

    フレーミング

    「この手術を受けた100 人の患者のうち、90 人が5 年後に生存しています」

    「この手術を受けた100 人の患者のうち、10 人が5 年後に死亡しています」。

    どちらに不安を覚えますか?

    同じことを言われているにも関わらず、後者を伝えられると絶対に手術を受けたくないと感じませんか?

    このような言い表し方を「フレーミング」と呼びます。

     

    そして、フレーミングの効果的な使い方は「損失回避性」と絡めたものです。

    「ポイントカードを作ると、1年間で1000円得しますよ」

    「ポイントカードを作らないと、1年間で1000円損しますよ」

    この場合、後者のほうが前者よりも圧倒的に効果的であることが明らかになっています。

    逆に言えば、消費者の立場からすると、このようなフレーミングには騙されず敏感になる必要があります。

     

    まとめ

    楽観主義と自信過剰
    ものを失う“痛み”は得る“喜び”の2 倍
    現状維持バイアス
    フレーミング

    いかがでしたでしょうか。

    個人的には「現状維持バイアス」がかなり強力に感じました。
    一度買ったUCCのコーヒーは1年以上継続的に買い続けますし、18の頃から学び続けている医療は、多少のピポットをしても今でも学び続けています。

    好きでそれを行っているのならば良いのですが、コーヒーは適当に手に取っただけのものをずっと買い続けているだけなので、完全に現状維持バイアスの罠にとらわれています。

    法則を知ることで法則から外れることが出来るので、これからも行動学・行動経済学分野については勉強していきたいと思います。

    それでは、このへんで。

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