書評・映画評

    書評「伝説の外資トップが教える コミュニケーションの教科書」

    こんにちは、白衣です。
    相変わらず 「VS 人」 について興味津々な今日このごろです。

    本日紹介する書籍はこちら
    「伝説の外資トップが教える コミュニケーションの教科書」(新 将命 [あたらし まさみ])

    新氏は、シェル石油、日本コカ・コーラなどグローバル大企業6 社で四十数年にわたり社長職を3 社、副社長職を1 社歴任した、スーパービジネスマンです。

    本書では、そんな新氏が紹介するビジネスの成功に欠かせない「コミュニケーション術」について記載されています。

    それでは、内容について書いていきます。

     

    やる気を増幅させる、挨拶に添える一言

    新氏が日本コカ・コーラに在籍していた時代、上司であるアメリカ人の方は「挨拶+褒め言葉一言」を添える方だったことが紹介されています。

    「おはようミスターアタラシ、この前のレポートとてもよかったよ」

    この挨拶は非常に好評で、この上司は絶大な人気があったそうです。

    しかしながら、この挨拶に加えて褒め言葉を1つ伝えるということは、日ごろから部下のことをよく観察していないとできないため、意外に難しいものです。

    そこで本書ではさらに一歩踏み込み、「挨拶+一言」の「一言」は褒め言葉に限らなくても良いと述べています。

    具体的には、その日の調子を聴くなどで十分で、要するにあなたに関心を持っていますよというサインを出せば、部下は上司から関心を持ってもらえると感じ、モチベーションがアップするとのことです。

    根回しは日頃の人間関係がものをいう

    「根回し」は、いわば社内における交渉であり、説得です。

    そして社内における交渉を制するために必須なものはコミュニケーションです。

    上司や同僚、部下と深い信頼関係にあって初めて、「お前の頼みなら仕方ない」となるのです。

    上司にいきなり頼みごとはしづらいという場合には、「相談」を装うことが効果的です。

    「ちょっとご相談があるのですが」と上司に切り出せば、断る上司は多くはありません。

    上司と打ち合わせをしつつ「この件についてどうお考えですか」と意見を求めながら相手の考えを引き出すこともできます。

    「相談事」を武器にした、上司を巻き込んだ根回し術が有効です。

     

    根回しと人間関係づくりは同時にやる

    人間関係をつくってから根回しをするだけの時間的余裕がない場合は、根回しをしながら人間関係をつくると良いと紹介されています。

    根回しや相談は、いい人間関係をつくる機会でもあるからです。

    人は頼られると嬉しいものですし、手間のかかることをしてあげると「こんな面倒なことを彼にしてあげているのだから、私は彼のことを評価している」と、無意識のうちに自分で自分に暗示をかけてしまうのです。

    また相談事を通じて接触回数が増えることも、良い人間関係の構築に貢献します。

    したがって、根回しを通じて上司と接触する頻度を増やし、好意を示すことであなたに対する上司の好意のレベルも上がってくる、ということです。

     

    コマメな報告こそ最高の根回し

    上司が部下を評価する時に、コミュニケーションをとれているかどうかは大きく影響します。

    極端な言い方をすれば、仕事の出来がちょっと劣る程度であれば、上司は10 人中9 人まで、よりマメに報告・相談する部下の方を評価します。

    圧倒的な実力差があれば話は別ですが、同じ仕事をしていて「圧倒的な差がつく」ということの方が稀なので、評価を左右するのは日頃のコミュニケーション、すなわち報告ということです。

    筆者自身の経験でも、プロジェクトのリーダーに誰を抜擢しようかとか、人事を考える場面でまず頭に浮かぶのは、日頃からせっせと報告・相談に来る部下の名前だったとのことです。

     

    人格や結果を叱るな。「モノ」と「コト」を叱れ
    筆者は、叱り方のコツは「叱らないこと」であると述べています。

    どういうことかと言うと、よい叱り方とは叱られる側が、どこが悪かったのか、どう直せばいいのかを納得するよう「注意する」ということです。

    注意するにもコツがあります。

    それは、ほめてから注意することです。

    「君はこの仕事でよく頑張った。最後までよくねばった。しかし、この点はもう少し上司や先輩の意見を聴くべきだった」というようにです。

    前段でほめることでショックをやわらげ、注意の言葉の納得性が高まるという効果が生まれると、著者は述べています。

    注意の仕方で押さえておくべきことは、ヒトを叱るのではなく、モノやコトを注意することです。

    人を叱るという行為は、人格否定につながってしまいます。

    行った「コト」やつくった「モノ」の欠陥を指摘されるのは人格とは無関係だから、侮辱されたと思いわれず、恨まれることには繋がりません。

    また、結果を叱るのもアウトです。

    結果はいくら叱っても、変わることはないからです。

    注意すべきは、プロセス。

    プランの練り方が悪かったといった、「やった結果」ではなく「やり方」にポイントを絞った注意が「前向きな注意」の極意です。

    まとめ

    やる気を増幅させる、挨拶に添える一言
    挨拶する際、ほめ言葉や思いやりを示す言葉など、何か一言添える。そうすることで、相性の悪かった人との人間関係がよくなったり、生産性が向上したりする。
    根回しは日頃の人間関係がものをいう・根回しと人間関係づくりは同時にやる
    「根回し」の成功率は、日常のコミュニケーションから始まっている。また日常における社内の人間関係を円滑にするためには「相談」が有効な武器となる。
    コマメな報告こそ最高の根回し
    上司が部下を評価する際、細やかな報告が挙げられます。上司は部下にふった仕事・部下が行った仕事の進捗を非常に気にしています。従って、コマメな報告をする人は評価が高いです。
    人格や結果を叱るな。「モノ」と「コト」を叱れ
    叱る時は、先にほめてから後で注意する。そして、行った「コト」やつくった「モノ」、プロセスを注意し、人格や結果を責めない。そうすると、次のやる気につながる。

    グローバル企業の経営を担っていた著者にもかかわらず、意外と気をつけていることが日本的という印象で面白かったです。

    というよりは、社内政治などは世界共有なのでしょうね。

    本書では、今回取り上げなかったコミュニケーション術が他にもいろいろとあります。

    気になられた方はぜひご一読ください。

    それでは、このへんで。

     

    COMMENT

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です