書評・映画評

    映画『15時17分、パリ行き』の感想をつらつらと…

    先日、映画『15時17分、パリ行き』を見てきました。今映画を監督したイーストウッドは私のお気に入りの監督であり、今回も期待して見に行きました。3月の1週目にギレルモデルトロ監督の「 Shape of water」を鑑賞し、その翌週には「グレイテストショーマン」を見ており、週末には映画を見ることが毎週の課題状態で幸せな今日この頃です笑。

    では、『15時17分、パリ行き』について感想をつらつらと述べていきたいと思います。

    「『15時17分、パリ行き』… なんだこの映画は……」

    私の主義なのですが、映画を見る際に事前にあまり情報を仕入れないで映画館で楽しむことにしています。そのため本映画も、別の映画を映画館で見た際の予告の CM で初めて知り、興味を持って鑑賞いたしました。

    私は普段テレビは一切見ませんし、ニュースには目を通しますがエンターテイメント系は読みません。そのため本当に映画での CM の印象で映画館に足を運びます。その結果、抱いた感想が「なんだこの映画は……」です。

    列車の中での犯人とのスリリングなやり取りを期待して映画を見に行くと、完全に裏切られます。列車での犯人との攻防は映画全体のラスト10分から15分程度で、それまでの100分程度は、仲のいい男達のヨーロッパ旅行記を見せつけられるだけです。

    自撮り棒でinstagram アップ用の写真を撮りまくり、夜はクラブでどんちゃん騒ぎ。そんなシーンが映画の1/3を占めます。序盤の1/3は主人公のアメリカ軍への入隊のストーリーを書いているので、すんなりと見ていられますが、中盤の旅行記の長さに、列車での犯人との攻防シーンを期待してるこちらとしては大変焦らされます…。

    そして最後、ようやく始まったと思った列車での事件はものの5分程度で終わります。それも 犯人の銃が偶然弾詰まりを起こし、主人公のタックルが成功するという、肩透かしな感じで一瞬で終わります。

    もうこの辺で帰ろうかと思いました笑。

    その後、主人公たちの成果をたたえてパリで表彰が行われ、現地でパレードが開かれて…という流れで終わります。エンディングロールが流れた時もう怒り心頭です。「なんじゃこりゃ」で頭がいっぱいです。派手なアクションシーンでスカっとしたかったのに、全くもってその目的は達成されませんでした。

    しかしそれもそのはずで、この映画は派手なアクションを目的としているものや、クライムサスペンスでスリルを楽しむことを目的としているものではなかったからです。今回ばかりは事前に映画について下調べしておけばよかったと、干渉し終えた後、後悔しました。

     

    ドキュメンタリー映画というオチ

    派手なアクションが展開されない人の理由。

    それは「事実に基づいた映画であり、主要キャストがその事実の体験者である」からです。つまり、本映画は主役など重要な役割を演じている方々が実際に体験したパリ行きの列車での事件を、当事者たちが演じたドキュメンタリー映画なのです。

    そのため過剰なアクションもなければ、派手な展開もなく物語が進みそして終わるのです。実際の事件について調べると、決して「派手な展開もなく」という表現は適切ではなく、大事件であるのは間違いありません。しかしながら、派手なアクションや裏をかいたストーリーの映画に慣れている私達にとって、本映画を映画館で見ると少し物足りないなーと感じると思います。

    またドキュメンタリー映画であるからこそ、当事者たちの人柄やストーリーについてフォーカスされているのだと事実を知って後から気づきました。幼児期にやんちゃであった3人組が普通の人生を歩み、事件に偶然出くわした。そこに特別性はなく、また目を見張るような特殊な物語性もありません。

    しかしながら、その特別性のない人生にこそ物語は潜んでおり、また語るべきものがあることを、イーストウッド監督は主張しているように感じました 。

    この映画の主人公たちには、”列車での事件”という特殊なスパイスが人生の物語に含まれていますが、そのようなスパイスがなくても私達の人生は一つ一つの物語であり、語られるにふさわしいものであると、伝わってくる映画でした。

    広告の仕方が悪い!

    そんなわけで映画館で見たときと、「主要キャストが事件の体現者である」という事実を知った後では、映画に対する評価が大きく変わった『15時17分、パリ行き』でした。

    映画そのものに対して批判はないのですが、唯一あるとしたら広告の仕方です。

    あの予告…絶対勘違いすると思います笑! 
    あの予告によりアクション性を期待させられて映画を見に行ったのは、絶対に私一人だけじゃないと思います!!あの思わせぶりの予告さえなければ、もっとすんなりと映画を楽しめたのかなと思います(事前に下調べしてから映画を見に行けよ っていう話ですが…笑)。

    追記
    英語ネイティブな人や英語に精通している人は、すぐに役者ではない人がキャストに選ばれていることに気づいたようですね。なんでもセリフがかなり棒読みであったり、演技が拙かったシーンが多々あったとか…。英語が全くできない私は字幕に夢中で全く気づきませんでした笑。

    私は普段「洋画の吹き替えはありえない」と主張しているのですが、字幕に必死で演技の拙さに気づいていないあたり、映画を詳細に見れていないことが完全に露呈しました笑。いやー、本当にイーストウッド監督は楽しませてくれますね笑!!

    以上、映画『15時17分、パリ行き』の感想でした!

     

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